SDGsの歴史を振り返ってみよう!
- Leo Nagasaki
- 2024年6月4日
- 読了時間: 4分
更新日:2024年6月12日
こんにちは、皆さん!LEODG’sのレオです!
今回のブログでは、SDGsの前身であるMDGs(ミレニアム開発目標)について詳しくお話しします。MDGsの達成状況や課題、そしてなぜSDGsに進化したのか。
MDGs(ミレニアム開発目標)とは?
MDGsは、2000年に国連ミレニアムサミットで採択された8つの目標です。

MDGsの具体的な目標と成果
1. 貧困と飢餓の撲滅
具体的な目標:極度の貧困率を1990年の47%から2015年には14%に減少させること。
成果:極度の貧困率は目標を達成し、1990年の36%から2015年には12%に減少しました。また、発展途上国での飢餓に苦しむ人々の割合も減少しました。

2. 普遍的な初等教育の達成
具体的な目標:初等教育の就学率を1990年の83%から2015年には91%に上昇させること。
成果:多くの地域で初等教育の就学率が向上し、特にサブサハラアフリカや南アジアで顕著な進展が見られました。
3. ジェンダー平等の推進と女性の地位向上
具体的な目標:初等教育における男女平等を達成し、女性の政治参加を増加させること。
成果:初等教育における男女平等が多くの地域で達成され、女性の政治参加が一部の国で増加しました。
4. 子どもの死亡率の低減
具体的な目標:5歳未満の子どもの死亡率を1990年の1000人中90人から2015年には43人に減少させること。
成果:目標はほぼ達成され、5歳未満の子どもの死亡率は1990年の90人から2015年には43人に減少しました。

5. 母子保健の改善
具体的な目標:妊産婦死亡率を1990年から2015年にかけて約45%減少させること。
成果:妊産婦死亡率は1990年から2015年にかけて約45%減少しましたが、目標の75%削減には届きませんでした。

6. HIV/AIDS、マラリア、その他の病気の対策
具体的な目標:新たなHIV感染者数を減少させ、マラリアと結核による死亡率を減少させること。
成果:新たなHIV感染者数は減少し、マラリアと結核による死亡率も大幅に減少しました。
7. 環境の持続可能性の確保
具体的な目標:安全な飲み水の供給を改善し、基本的な衛生施設へのアクセスを増やすこと。
成果:2億人以上が基本的な衛生施設にアクセスできるようになり、安全な飲み水の供給も改善されました。
8. グローバルなパートナーシップの構築
具体的な目標:発展途上国への援助を増加させ、技術や医薬品へのアクセスを改善すること。
成果:発展途上国への援助が増加し、技術や医薬品へのアクセスが改善されました。
なぜSDGsに変わったのか?
MDGsの課題
限定的な視点:MDGsは主に途上国に焦点を当て、先進国の役割が不十分でした。
環境問題への対応が不十分:MDGsでは気候変動や生物多様性の問題への対応が不十分でした。
不平等の拡大:経済成長は達成されたものの、貧困層と富裕層の格差が依然として大きな問題でした。
ジェンダー平等の未達成:多くの国で女性の政治参加や経済参加が依然として低い状況が続いていました。
SDGsの誕生とその背景
SDGs(持続可能な開発目標)は、2015年に国連サミットで採択されました。SDGsは、2030年までに達成すべき17の目標と169のターゲットから構成されており、全ての国が対象となります。SDGsは、MDGsの課題を克服し、より包括的かつ持続可能な発展を目指しています。
グローバルな合意の必要性
持続可能な開発のためには、途上国だけでなく、先進国も含めた全ての国が協力する必要があるという認識が広まりました。
気候変動への対応
気候変動が持続可能な発展にとって最大の脅威であることが認識され、これに対する具体的な行動が求められました。
不平等の是正
経済成長だけでなく、社会的な平等と正義の実現が持続可能な開発に不可欠であるとされました。
多様な利害関係者の参加
持続可能な開発の実現には、政府だけでなく、民間企業、市民社会、学術機関など、全ての利害関係者が協力する必要があります。
まとめ
MDGsは、途上国の基本的な問題に対処するための重要な目標でしたが、SDGsはより広範な視点で全ての国の持続可能な発展を目指しています。SDGsの誕生には、MDGsの成果と課題を踏まえた多くの政治的背景がありました。
これからも、SDGsに関する専門的な内容や詳しい解説をブログで発信していきますので、ぜひチェックしてくださいね!
次回はSDGsの政治的背景を説明しますね!
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